第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜
それから数日後
レイナはオレに『お願いがある』と言った
『少しだけ外の空気を吸いたいの』
「…アンタを外に出すなとマイキーから言われてる」
『お願いハル。…何ヶ月もずっとこの部屋に閉じ込められて…いい加減おかしくなりそうだよ』
「ダメだ。諦めろ」
『ほんの少し散歩するだけでいいの。窓から見える…すぐそこの公園でいい』
「……」
『……誰にも言わない。ハルと私だけの秘密にするから。だからお願い…お願いします!』
涙目で何度も頭を下げられ
根負けしたオレは渋々言った
「………30分だけだ…」
『本当⁈…嬉しいよハル、ありがとう!』
レイナはそう言ってオレに抱きついた
「………いいか?外では絶対に側を離れるな…」
『うん!分かった♪約束する!』
「……」
幼い少女のようにはしゃぐ姿を見て
オレは苦笑いをした
目深に帽子を被せて
彼女と一緒にエレベーターで1階へ降りる
靴を履いて歩くのは久しぶりだと
レイナは嬉しそうに笑った
「……オイ……離れるなよ…」
『もー、分かってる……ハイ♪』
「…?…」
『……どしたのハル……手、繋いでこ?』
「……」
オレは何も言わずに
彼女が差し出した手を取った