第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜
その時
明るい声が聞こえた
『わぁぁ〜♪私の好きなものばっかり‼︎』
「…………………は?」
『…ここのデリのバケットサンドとこのナッツ入りのサラダ、大〜好き♡ドレッシングもコレが1番美味しいんだよね♡…こっちのケーキ屋さんのプリンも〜♡全部私が大好きなやつだよ⁇』
「……ぁ…………そぉ……」
『すごいよハル!どうして分かったの?』
興奮した勢いのまま早口でまくし立てられ
何と返事したらいいか分からなかった
「…………………ハル……?」
回らない頭で
引っかかった言葉を無意識に繰り返す
『…マンジローから名前聞いたの。ハルチヨっていうんでしょ?…だからハル。……私のことは、レイナって呼んでね♪』
(…………は…?……………へ…⁇………………え⁇⁇)
未だ状況を理解できないでいるオレに
彼女は続けた
『……ハルも朝ごはんまだでしょ?……コーヒー入れ直すから一緒に食べよ〜よ♪』
ダイニングテーブルなんて気の利いたものは揃えていないこの部屋で
オレたちはソファに向かい合って朝食をとった
『ご馳走さまでした♪美味しかったぁ♡』
「……」
『……さて……お楽しみのデザート〜♪』
レイナはいそいそとキッチンへ行くと
冷蔵庫を開け、プリンの入った箱を手に戻ってきた
『わーい美味しそ♡…ハイこれ。ハルの分ね…』
「……オレは甘いモンは食わねぇ…」
『……ぇ……でも2個入ってるよ?』
「……」
『…?…』
「…………ハァ………もしかしたらマイキーが食うかもと思ったんだよ………アンタ…そんなに好きならまた後で食え…」
『えーーいいの⁇嬉しい♪』
「……」
レイナはプリンをひとつ大切そうに箱に戻すと
冷蔵庫にしまいにいった