第1章 【ヒロアカ】ホークスとスワロー チビ鷹との幼少期編
その日の夜、夢を見た…いや前世の記憶か?
幼い頃、家族でお祭りに行った記憶だ
賑やかなところが好きな母が連れて来てくれたお祭り、沢山の人達が幸せそうに笑っていて楽しかった…
しかし、こういう賑やかなところが嫌いな父は笑っておらず少し不機嫌な顔をしていて、気まずい空気に母は困ったように笑いながら、綿菓子でベタベタになった弟の口や手を拭いていた
私もお祭りは好きだったので楽しんでいた…
いや、楽しい振りをしていただけかもしれない、幼心に居心地の悪さを感じそれを払拭しようと、ムダにはしゃいでいただけなのかも…
母「お祭り楽しかった?」
貴「うん!!楽しかった!」
そう言って笑うと、母は安心したように…満足したように幸せそうに笑ってくれる
今思うと、本当に楽しかったかは自分でもよく分からない…
いつも喧嘩ばかりの両親…
何も知らない、空気の読めない、アホの振りをして、ニコニコ笑顔のピエロの仮面を被る
ただ、私は皆に笑って欲しかっただけなんだ…
ピピ…ピピ…ピピッ…ピピピッピピ
目覚ましがなってる…
貴『……何で2人は結婚したの?』
歌田「みゆきちゃん、朝だよ〜」
貴「うん!おはよぉー歌田さん」
歌田「!?みゆきちゃんどうしたの?」
貴「えっ?」
歌田「怖い夢見たの?それとも本当になる夢?」
私の顔には涙がたれたあとが付いていた
貴「…うんう、なんでもなか…何か夢見たけど忘れたけん、大丈夫やよ」
歌田「そう…何かあったら言ってね…私はみゆきちゃんの味方だから」
そう言って優しく撫でてくれる、私はこの手が好きだ…ありがとう歌田さん
貴「うん!」
貴「歌田さん、大好き〜」
歌田「あらあら、嬉しい〜私もみゆきちゃんの事大好きよ」
お互いにギュッと抱きつき笑う…
昨日のお祭りは本当に楽しかったし幸せだった、この気持ちはきっと本物だから…
大切にしよう…