第57章 バタービール
「体質みたいなものよ」
「そんなことってあるんですか?」
ハーマイオニーが尋ねる。
「あるわ。強い人もいれば弱い人もいるもの」
ロスメルタはそう言って、ミラに微笑んだ。
「大丈夫。少し休めば落ち着くと思うわ。水もたくさん飲んでね」
ミラは返事をしようとした。
「だい……じょう……」
しかし途中で言葉が途切れる。再びテーブルへ額を預けてしまった。
ロンが目をぱちくりさせる。
「すごいな」
「感心してる場合じゃないでしょ!」
ハーマイオニーはすぐに言い返した。
「ミラ、お水飲める?」
ミラはゆっくり顔を上げた。真っ赤になった頬のまま、重たそうに頷く。
「……飲める」
その一言だけでも、ひどく眠そうだった。