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あなたなら誰を選びますか

第9章 宮侑


日曜日、昨日の疲労があまり取れていないのか

みんなは少し苦しそうだった

あの鬼が今日は優しくするなんてありえない

私はなるべく早く午前の仕事終わらせて練習を見に行った

すると1人が倒れた

「理石!!」

「おいおい、こんなんでくたばられちゃ困るな、起き上がれ」

「ちょ、か、監督そらないですわ」

「休憩させるのが1番ちゃうんですか」

「はぁ?お前ら強くなりたないんか?そんなんじゃいつま…」

「やめて!!これ以上私の選手を傷つけないで!!」

「…ゆいな、これのどこが傷付けてる?」

「理石くんは保健室に連れて行きます。一年生、運んで」

「あ、はい!」

ほとんどの一年生が立ち去る

残ったのは2、3年生

「何してくれてんだゆいな!!」

「正しい判断をマネージャーとしてしただけです」

「お前はなんも変わってねーな!!この出来損ない!!」

久しぶりに浴びた言葉の暴力

「…何言ってもいいです。でも選手を傷つけないでください」

「なんだその目は!!」

「変わってないのは私じゃない、あんただよ」

部員はこの険悪さに違和感を覚えた
小鳥遊から聞いた“仲がいい”は嘘だと勘づく

小鳥遊は笑って私の顔を見た

「赤羽くんだっけ?」

ドクンッと胸が跳ねた

「あの子元気にしてるか?」

「…お前のせいで…お前のせいで私は!!」

胸ぐらを掴んだするとニヤッと笑みを浮かべる

「俺のせいで別れた、って言いたいのか?お前が勝手に別れたんだろ。俺は別れろなんて言ってないぞ」

確かに別れろとは言われてない…でも

「お前があんなこと言わなければ!!私はあんな風に…」

「中3の時、赤羽くんに守ってもらってたじゃねーか、やり直したんだろ?それでいいじゃねーか」

守ってもらったことなんで知ってんの?

「なぁ俺の後の父親はどうだった?どうせいじめられただろ。お前はクズだもんな、何もできないポンコツ。出来損ない」

私は拳を振り上げて殴った

「うるさい!!」

「ってぇ…さすが暗殺者。少しは鍛えたみたいだな。俺には敵わないけどな!!」

平手打ちをモロにくらった

声が出ないほどの痛みだった
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