第9章 宮侑
小鳥遊の教え方は上手く部員達は少しずつ実力を上げた
部員達は充実した一日を過ごしただろう
「俺めっちゃ上手くなれたんちゃう?」
「俺らの弱点もお見通しやったな!」
全員が自信に満ち溢れていた
そんな中2人が少し気まずそうな顔をする
それを見かねた北
「侑、ゆいな、こっち来ぃ」
「「はい」」
2人は北のところへと駆ける
「なんか言うことないか?」
「え?」
「俺なんかしました?!」
「ちゃう、お前ら2人や」
2人とも心当たりがあるのか俯く
「何があったんや」
「「……」」
「言いたないならそれでええけど、今のままでええと思っとるん?」
「「…いえ」」
「ゆいなは言ったからわかっとるよな、どうなるか」
「…はい、すみません」
「わかっとんならなんでなんもせえへんの?」
「「……」」
「黙り込むなや」
「あの…」
「なんや」
「俺とゆいなの問題なんで、その口出さんとってもらえますか。も、もちろん時間はかかると思うんですけど!!ちゃんと話し合って仲直りしますんで!!」
「ゆいなもそれでええんか?今朝、目ぇ赤なっとったのは侑が関係やろ、今ここではっきりさせようや」
「目…?赤い?」
「それは……その…」
「明日もそれで来るんか?」
「えっと…その…」
「ちゃんと言いや」
「ぶ、部活に支障ないように…します」
「それだけか?」
「えと…その……侑と元通りになれって言われるとできない、です。も、ちろん、元通りになるのが1番なのわかってますけど……ちょっと落ち着くまで待っててほしい、です」
「落ち着くってなんや」
「心の整理ができるまで…今は侑とまともに話せない、ですし…変なこと言ってしまうのでちゃんと気持ちの整理ができるまで待っててほしいです」
「……わかった、やけど他の部員に迷惑はかけたらあかんよ」
「「はい」」
わかりやすいくらい2人はしょんぼりしていた
北に怒られた
だけじゃなく
本当に仲直りできるのかが不安らしい
そんな中部員達に嬉しい話が降ってきた
「今週!小鳥遊監督が土日も練習見てくれるって言ってくれはったぞ!」
「マジすか!?」
「お前らに興味持ったんやと!2日間もチャンスがある、確実にスキルアップしぃよ」
「「はい!!」