第4章 文武両道
「あ、あんなバカ存在するのか…」
浅野くんは初めて会う人種なのか顔をひきつらせていた
「まだ2時間目なんだけど?」
「いや、無理だ!あいつらは今まで勉強してきたのか!?」
「ご、ごめんね浅野…あの子達バレーならできるんだけど勉強は壊滅的で…」
「くっ…特に双子は3日で基礎をつける程度しか身につかないかもしれないぞ、基礎ですら…」
そんなにか
「…いや基礎を身につけるのをやめよう」
「どういうこと?」
「テスト範囲を一気に授業で教える、基礎は後回しだ、とりあえずテスト範囲全て頭に叩き込めばテストだけなら乗り越えられるだろう」
「それいいね、また余裕のある時に基礎を身につけたほうが今のあいつらにはあってるね」
「それでお願いします。テスト範囲をいきなり授業するってなると…小テストできそうじゃない?」
「できるね、俺数学の問題作るわ。英語は渚、社会は磯貝は確定でしょ。ゆいなはどうする?」
「私は国語なら作れそう。理科は作れるほどの実力ないな」
「1番苦手だもんね、理科はみんなで作るか、今日は理科得意なやついないし」
「そうする、体育は誰に任せてるの?」
「岡野と前原が仕切ってる、杉野と中村に茅野ちゃんも用事が終わり次第向かうって、夜は原を中心に夜ご飯をここで作るっぽい」
「うわ!そこまでさせちゃって申し訳ない!」
「いいのいいの、俺たちは仲間なんだし、そのかわり俺たちが困ったら助けてよね」
「それはもちろん!!!」
こういうところ好きだな
今ならわかる
このまっすぐな瞳に俺はまた心を奪われたんだ