第3章 四角関係
侑と治は電車の中で私の額を拭いていた
「汚らしいわ!」
「ほんまよくないわ!!」
「あいつは警戒せんとあかんな!」
「おん…ってゆいな?」
「……あっ、え?」
「どうしたん?まさかアイツになんかされたん?!」
「違うよ?!」
「じゃあどうしたん?」
「いや…なんか…信じられなくてさ」
「なにが?」
「カルマがあんなことするなんて」
「あぁあんなことってこれ?」
角名がスマホ画面を見せると
額にキスしてる写真で
「うぇ!?なんで!?」
「面白いから撮っちゃったわ」
「はぁぁ」
「キスくらいしたことあるでしょ、付き合ってたんだし」
「……まぁないわけではないけど…」
言うて2、3回したかしてないかくらい
「キスよりハグのが多かったし…」
「ふーんゆいなたちって案外純粋なんだね、あの人手早そうなのに」
「中学生だったし、当たり前でしょ、カルマも喧嘩ばっかりでそんな毎日会えたわけじゃないし…」
それにまだ好きとか…知らなかったし
「自分好きなん?付き合うん?」
「…どうだろう……好きだけどこれがあの時と同じ好きなのかはよくわからないし…カルマもまだ返事いらないって言ってるしゆっくり考えようかなって」
今は驚愕って感じだし
まずは落ち着かなきゃ