第3章 四角関係
「治!こっち!帰りに寄ってあげるからちゃんと歩いて」
美味しいものの匂いを嗅ぐとすぐそっち行くんだから
「じゃあ俺のこと離さんといてや」
すると手を握られて見つめられて
なんか顔が赤くなる
「わ、わかったからこっち見ないで」
「照れとるん?かわええな」
「照れてないから行くよ」
あらためて治を見ると大きいんだなって実感した
30センチは差あるし当たり前か
「ゆいな?」
声をかけられて前を向くと
「カルマ!え、なんで!」
「俺は渚と磯貝と前原と浅草に遊びに来たっていうか連れてこられた」
「え?渚たちも?えっ!あ!!うそ!!うあ!昨日ぶり!」
治から離れてカルマ達とハイタッチをしてた
「私達も浅草行くんだ!一緒だね!」
「ゆいなは誰と行くんだ?」
「部活の仲間!東京観光兼ねて案内してるんだ」
「ゆいなの知り合いか?」
「はい、ちょっとだけ話してもいいですか」
「おん、ゆっくりでええよ」
「ありがとうございます」
「てかゆいながまさか浅草なんてね」
「まぁ楽しかったの覚えてるから」
そういうとカルマはニヤッと笑って
「あー初デートの場所だもんね〜俺らの」
「ちょっカルマ!」
さっきまで興味なさげだったのに
初デートに反応して
双子が私の前に出てきた
「お前ゆいなのなんや」
「んー元カレだよ、ちょっとどいてよゆいなと話してるんだからさ」