• テキストサイズ

あなたなら誰を選びますか

第9章 宮侑


貴方side

「北さん、試合前のウォーミングアップメニューです」

緊張で少し声が裏返った

「ありがとう、なんや緊張しとるん?」

「はい…試合出るわけでもないんですけどね」

「大丈夫や、今までちゃんとやってきたんやから、信じたりアイツらを」

「はい」

私が緊張しても仕方ないよね、知ってた

気合を入れ直して

「じゃあ取材頑張ってください!私も準備してきますね!」

「おん、頼むで。俺がいない間あいつらまとめといてな」

「はい!」




「そっち持ったるわ」

「いいよ、選手にそんなことさせられない」

「ええねんって!ほらこっちかしてみぃや」

「ほんなら俺がこっち持つわ」

「じゃあ俺はこれやな!」

「ちょっ3人とも…」

「マネってだけで同じチームの仲間なんだし、ほらそっちも貸して」

重いものはほとんど取られたから

慌てていた

こんなの私がパシッてるみたいになる!!

「待って、ちょっ侑返してよ」

「だめや、なんならゆいなごと持ってもいいんやで?」

「それはダメ!」

「ゆいな〜」

振り返ると昔の仲間が揃っていた

「カエデ!!」

「久しぶり〜!!何年ぶり?くらいだよね!!東京来るって言ってたから会いにきたんだー!みんなで」

「本当には久しぶりだねー!試合終わったら時間できると思うからまたゆっくり話そう」

「うんうん!稲荷崎高校の応援も兼ねてるし最後まで見届ける!!」

私が出るわけでもないのにこんなに応援してくれるのが嬉しくてたまらない

「カルマ、試合が全部終わったら話しある」

「知ってる、試合頑張りな」

私たちは関係者入り口の方へ歩く

侑は私の隣を歩いて

なんか威嚇しそうで煽りそうな雰囲気あるから

「侑、前向いて。煽っちゃダメだよ」

「わかっとる」

「侑、ならそんな顔しない。絶対負けない、やれることは全部やったんだからかっこよく勝とうよ」

そんな煽ったりする必要はない

私たちは強いから

それはわかってることだよ

そして強い奴らと戦える

そんな嬉しいことないでしょ

春高が開幕した
/ 118ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp