第3章 encounter
圧倒的なオーラに脚が震える。
そんな私を見て、高い位置で髪をくくったメガネの女性がため息をついた。
「ほら、エルヴィン…
明らかにソフィアビビっちゃってるじゃん…」
確か…ハンジ分隊長といったっけ?
エルヴィン団長は私の目を見て微笑む。
温厚で上品な印象を受けると同時に、常に死線に立っているという確かな貫禄を感じた。
「ソフィア…
すまない、怖がらせてしまったみたいだ。」
「い…いいえ…。」
「ソフィア。
今私達は新兵の訓練兵時代の成績を一人一人見ていたんだ。」
見ると机の上には書類が散らばっている。
「そしたらな。
ソフィア。君の座学の成績が非凡であることが気になった。」
「ほら。
見たら訓練兵の中でダントツのトップだし。
教官らですら思いつかなかったことをポンポン言ったって書いてあったから、ね。」
ハンジ分隊長が机の上の書類を一枚とり、ヒラヒラとなびかせる。