第4章 outside the gate
「それは………」
私の形見を、事情は知らないとはいえ、クソ呼ばわりされたことに怒りを抱いたのは事実だ。
「リヴァイ兵長が…
そのクソ長ぇ髪をどうにかしろっていうから…」
「………なーるほどね。」
私がこの髪を大事に思う理由を知っているリアは前を向いた。
「#NANE1#、あんたは間違ってないと思う。
相手が誰であろうが自分の大事なものは貫き通すあんたの性格、私は大好きだよ。
リヴァイ兵長含め、他の誰かがあんたをこの事で非難しても、私は#NANE1#が正しいってわかってるから。」
「リア……ありがとう。
リアがそう言ってくれたら、私は誰に非難されようと大丈夫。」
くくった自分の長髪をそっと指先でなぞる。
「開門30秒前ーーーっ!!」
そんな怒声が、全身に緊張を走らせた。
私とリアは一度目を合わせてすぐに逸らす。
戦う。
リアと一緒に。