第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
意味深に笑みを浮かべるその表情に、嘘ではないのだと察すると途端に嬉しさがこみ上げ、目の前の体にもう一度抱きついた
『ありがと、レオさん』
レオナ『はいはい。分かったから、じゃれつくのはそこまでにして取りあえず上から退いてくれ』
『ん、ごめん』
ポンポンと頭を叩かれながらそっと退くように促されると、はゆっくり立ち上がりスカートの汚れをパッとはらった
レオナ『...怪我は?』
『ないよ。レオさんのおかげ』
ユウ『さて、全員の無事確認が終わったところで...まじでここどこ?』
見渡す景色は一面の暗夜。先程までの森とは違い、大空が開けた一面の荒野。よく見ると、顔のパーツが彫られたカボチャが無造作に転がり、十字架や墓石がいくつも建てられていた
そして先端がまるでカメレオンの尾のように巻かれた不思議な丘の上で、ありえないほど大きな満月がぽっかりと浮かんでいる
その満月の照らす光だけがこの地を照らし、辺りは静寂と不気味さに包まれていた
またしても見覚えのない景色に呆然とする中、スカリーは何かに気づき肩を震わせて辺りを見渡した
スカリー『ん?..!!あ、あの渦巻く丘は..何度も絵で見た..まさか。いや、そんなのありえない。で、でも..!』
ジャミル『ん?スカリー、この場所についてなにか知っているのか?』
トレイ『ああ、いたいた!みんな、無事だったか?』
セベク『マレウス様!その他!』
『みんな、来てくれた』
背後からの声に振り向くと、突然で巻き込まれなかった残りの面々が後を追って来ていた
セベク『探しに来てくださったのですか?マレウス様にご足労いただくとは..申し訳ございません』
マレウス『いいんだ。お前が無事で良かったぞ』
ジャミル『俺たちのことを追って、あのカボチャが描かれた扉に入ったんですか?』
トレイ『ああ。あんなところではぐれるわけにもいかないしな』
アズール『皆さんのことが心配で心配でもう、いてもたってもいられず..』
レオナ『テメェはいちいち嘘をつかないと気がすまねえのか、タコ野郎』
アズール『いやですねえ。心配していたのは本当ですよ。ねぇ、さん?』