第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
『アズさん、心配かけてごめんね』
アズール『無事で本当に良かった。レオナさんたちと落ちて行ってしまった後、急いで追いかけたんですよ。貴女になにかあったと思うと怖くてたまりませんでした』
嘘なのか本当なのか分からない声音での手を取りニッコリと微笑む。そこに裏があろうとなかろうと、にとっては嬉しい以外の何物でもなかった
『ありがと、アズさん』
ヴィル『本当なら無視しようと思ったんだけど、あんたが巻き込まれた以上は行くしかないでしょ』
エペル『良かった、何もなくて。にしても、ここは何処なんだろう?さっきまでの森と全然違う』
『それがね、カボチャさんがなにか知ってるみたいなの』
エペル『スカリーくんが?』
?『おやおやあ?見たことのないお客様がいるようだよ、ゼロ』
『『『!?』』』
ジャミル『誰だ!?』
スカリー『ま、まさか..!』
目の前の暗闇から謎の声が響く。一斉にそちらを見ると、その人物はゆっくりとこちらへと歩き、やがて月明かりの下にその姿を見せた
?『僕が誰かって?僕は恐怖の王。支配者!みな怯えて跪く、パンプキンキング。
それがこの僕..ジャック・スケリントン!』
そこに立っていたのは、こちらと同じくスーツに身を包んだ長身のガイコツだった
異常なまでに高い背、細すぎる長い手足、そして縫い合わせたような口と眼球のない大きく穴の空いた目
紛れもないガイコツにグリムは全身の毛を逆立てて絶叫を漏らした
グリム『ふ、ふ、ふなーーーーーーっ!!!!骨が喋ってるーーーー!!!!!!』
レオナ『な、なんなんだこいつは!』
ジャミル『骨?ゴースト?いや妖精!?』
セベク『こんな妖精がいてたまるかぁっ!どこからどう見ても化け物だ!』
ユウ『てか腕とか腰とか足とか、もろもろほっそ!!』
『すごく長いね。背もおっきい..』
ゼロ『ワンワン!』
高い犬の声が響き、ガイコツの後ろから謎の生き物が顔を出す。てるてる坊主のような風貌に耳と鼻が生え、鼻の先端には小さな光るカボチャがついていた。背後の木々が見えるほど透けた体をふわふわさせながら興味深そうにこちらへと近づいてくる