第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
ぱしっ!
セベク『なにっ!?』
ぱしっ!
レオナ『何しやがる!』
ぱしっ!
ジャミル『ちょっ、なんだ!?』
一番近くにいたセベクのストールを掴むとその連鎖は続き、セベクからレオナ、レオナからジャミルへと数珠繫ぎに互いを掴み合い、そのまま突風の勢いで6人は扉の中へと落ちて行ってしまった
『『『うわわわ..うわーーーっ!!』』』
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ーーー月明かりの丘
『『『うわーーーーーっ!』』』
情けない悲鳴をあげながら、ドスンッ!!と6人は地面に盛大に体を打ち付けた。舞い上がる砂埃に噎せながら体に走る痛みに顔をしかめる
スカリー『うう..いたた..風によろめいて落ちてしまうなんて..うっかりしてしまいました。お恥ずかしい』
グリム『うっかり、じゃねぇんだゾ!オレ様まで巻き込みやがって!』
セベク『それはこっちのセリフだ!突然ストールを引っ張られて驚いたではないか!なんてことだ。マレウス様にみっともないところをお見せしてしまうなんて..』
レオナ『テメェ、俺まで巻き込みやがって..!』
ジャミル『人のこと言えますか?反省してください!』
ユウ『いったぁ..てか、ここどこよ?また変なところについちゃった感じ?...はっ、がいない!?っ!』
レオナ『ちびウサギなら俺の膝の上だ』
座り込む自身の膝の上に乗りしがみつくを突きながら、レオナは呆れとも安堵とも取れるため息をついた
ユウ『あ、よかった..』
レオナ『良くねぇよ。おい、いい加減降りろ』
『んぅぅ..あ、あれ?ここどこ?レオ、さん?あ、ご、ごめんね。乗っかっちゃった』
レオナ『ああ、お前が乗っかってきたせいで俺は酷く体を打ったみたいだ。全身のありとあらゆるところが痛てぇ。これは当分起き上がれそうにない』
『!ご、ごめんなさい。えっと、どうしよう..』
ジャミル『落ち着け。レオナ先輩の嘘にあっさり騙されすぎだろ。
乗っかってきたなんて嘘でしょう?落ちていく時、自分からの手を引っ張って抱え込んでいましたよね?』
『え、そうなの?』
レオナ『..さあな』