第27章 猫舌の君にはまだ早い《後編》◉天喰環※
手繰り寄せるようにして彼女が押したスイッチ、明かりの消えた部屋に甘い吐息が響く
カーテンの隙間から差し込む街灯がその涙の跡を照らして
「ちゃんと、教えてほしい」
落とした明かりは彼女の意思表示、じわりと温かくなった心が鼻の奥をつんとさせる
顔を隠した腕にすりすりと額を擦り付けると、観念したように彼女が目を潤ませた
「迷惑かけて、嫌われちゃったら」
「そうはならない」
「・・っ、」
思ったより頑固だ、知らなかった、小さく溢した笑いに彼女が唇を噛み締めて
止めどなく湧き上がる愛しさのまま、何度も唇を触れ合わせる
「・・めぐ」
「んぁ・・っ、は、」
「絶対に君を不安にさせない」
俺を信じてくれ、真っ直ぐに見つめたその瞳が涙を堪えて煌めいている
こくこくとゆっくり頷いた彼女が絡めた手をぎゅっと握り返して、俺はどっと溢れる安堵に大きな息を吐いた
「、やっと・・捕まえた」
とてつもない安堵と共に見える景色が変わっていく、涙の跡、露わになった胸元、脇腹に触れている彼女の太腿には吸い付いた証がくっきりと残って
強引に事を運びすぎている、嫌われるのは俺の方なんじゃないか、この猛省は戦い終わった後と似ている、今そんな事を考えている場合じゃないだろ、ああ俺はなんて
「たま、きくん」
「ひっ」
「か、勝手に終わらないで・・!」
続きしたいよぉ・・っ、真っ赤になった彼女が思い切り俺を睨みつける、口付けを強請るように背中に回された細い腕、全身の血が逆流して沸騰しそうだ
「最後まで、して」
擦り合わされた脚がいやらしく誘って、昂った自身は痛いくらいに主張している
怖がらせてしまわないだろうか、そんな風に紳士を繕う反面、早くその身体を味わいたくてごくりと唾液を飲み込んだ
「・・っ、力抜いて」
「んああ・・っ、環く、ん・・っ」
キツくて狭くて気持ちいい、唇を貪りながら腰を打ち付けると彼女が俺にしがみつく
吐き出すのはあまりに勿体ない、もっと食べたい、もっと奥に、もっと強く、
「んやぁ・・っ、はやく、しないで・・っ」
「ごめん、止ま、れない」
めぐ、ひとりでイッちゃ駄目だよ、舌先を触れ合わせたままそう囁いて
彼女の言葉通り最後まで、夜が更けどろどろに気を失うまで何度も何度も、その身体を愛して熱を注ぎ込んだ
