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あなたがたった一度の恋でした【鬼滅の刃】

第45章 私たちただの先輩と後輩という立場なんですよ!







「すみませんが、部屋は空いていますか?」

「申し訳ございません。先ほど満室になりまして……」



私たちの対応をしてくれた仲居さんが、ものすごく申し訳なさそうにお断りしていた。

この雨で、雨宿りとして利用する客が相次いでしまったからだと仲居さんが説明している。

この周辺に宿屋がないことも拍車をかけているに違いない。

おまけに、私たちが借りた部屋が最後だったということを傍で聞きながら、黙っていることに気が咎めた。

この天気の中でお客さんを帰すことになり仲居さんは何度も謝り頭を下げている。

それを見ていると、他人事とは思えず見て見ぬふりはできなかった。




チラリと煉獄さんを見上げるとバッチリと目が合って、目配せでこれは同じ事を考えているんじゃないだろうかと思った。



「あの………!」
「あの………!」

「はい?」


























◆◆◆◆◆























私は今、温かいお湯に浸かって汗と雨で冷えた体を暖めている。

全身お湯に浸かったことで、歩き疲れもさっぱりと流れ落ちていく感じがする。

任務でなくとも長時間歩き続ければ体は疲労するようで、ゆったりとした時間が心地よかった。







お風呂から上がると新品の浴衣が用意されていた。

風呂あがり独特の汗ばんだ体に袖を通したときのパリパリとした乾いた感触がなんとも気持ちいい。



(煉獄さんはもう出たかな?)



私はそわそわとした気持ちを押さえて部屋を目指した。








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