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【イケメン戦国】リクエストアンサー作品(仮)

第1章 ~移ろいやすく、移ろいがたく~


思い出す様に語る部下に信長は「嫉妬などするだけ無駄だ。理解出来んな」と短く言い、政宗「まあまあ、よくある話ですよ」と軽く言う。
「男女の色恋に嫉妬は付き物ですよ。互いに浮気や疚しさがなくても勝手に嫉妬するものです。独占欲のない恋情などありませんって。惚れていれば道理も外れるのは人心でしょう」
信長に言い、部下に視線を移す。
「だがな、馴れて惰性になると手を抜くのは直した方が良いぞ」
政宗が揶揄うように言うと家臣は「肝に銘じておきます」と気落ちする。
「そもそも人の心など移ろうものだ。心変わりさせる余地が無いくらいに惚れさせろ」
政宗はにやりと笑い、部下の男も「信長様と政宗様におっしゃられると返す言葉がありません」と苦笑いしながら頭を掻いた。
しかし、そんな政宗に信長もふと思い出したように口の端を吊り上げる。
「政宗、貴様はそうそう女に入れ上げはせんが、戯れに入れ上げさせてつまみ食いをするだろう。それはそれで悪評になるぞ。精々恨みを買わぬ様にしておけ」
信長の言葉に政宗は一瞬言葉に詰まるが、すぐに開き直る。
「俺は無闇な節操無しではないですよ。多少楽しみはしますが評判を落とす様な真似はしません」
「どうだかな」
「信長様こそ、心変わりは人の世の常ですよ?」
やや挑戦的な笑みを浮かべる政宗を信長は一笑に付す。
「誰に言っている?他の誰に心を移せると言うのだ?あり得んな」
余裕のある笑みを崩さない信長に政宗は「あまり安心していると、存外面食らう事が起こりますよ」と悪戯に言った。
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