第8章 碧い瞳に魅入られた。
.
意外な人物が片付けをしているものだ。
「………意外」
思わず口に出てしまった。
見た事のない、少し照れた顔。
「流石に……普段はあんまりしねーけど。
雪奈さんの前では…
なんかやろーかなって思って………」
少しぶっきらぼうに返ってきた。
自惚れだが、余程好いてくれてるらしい。
「私のどこがいいの?
自惚れる程良いところないよ、私」
「んー。
まず第一に顔がいい、のと。
俺を"五条家"としてじゃなくて
ちゃんと"五条悟"として接してくれてるとこ」
「………割と訳ありな感じ?五条家」
洗った皿を渡しながら。
五条はその受け取った皿を拭きながら。
少し話をする。
「なんてゆーか。
俺、産まれた時から最強だなんだ
言われてますけど。
ちゃんと俺も見てほしい。
そう接してくれんのは傑くらい。
あと、今日話して分かった、雪奈さんも」
「ふーん。
最強なんて言われてさぞ鼻高々だろう
なんて思ってたけど、思ったよりやわだね」
「ひでー言いたい放題!
でもその感じ、その感じがなんつーか……
今までそんなになかったから。
自然体で接してくれる人は良いなって」
.