第7章 君が私の煇。Ⅱ
.
———9月某日。
■■県■■市。私と傑はそこにいた。
2人での任務は久しぶりだった。
少しだけ浮かれてきたが
そんな事を忘れる出来事が起きていた。
「……なんで、この子達は檻に…?」
「………なんですか?これは」
「■■…?■■■■!」
………こいつらは何を話しているんだ?
傑は受け応えをしているけど、私には
この目の前にいる人の皮を被った何かの
話す言葉を聞き取れなくなっていた。
ああ、非術師って、
「■■■■!!」
女の子2人が言葉を発するとそれを
静止する様に横から人外の言葉が通る。
"大丈夫"
傑が出している呪霊が見える様で
2人の女の子は少しほっとした様に
大人しくなった。
「皆さん、外に出ましょうか」
傑は先程の2人を連れて外に出た。
「………2人とも、なんて名前?」
「……菜々子と、美々子」
「うん、可愛い名前!……少し待っててね」
そう言って、私も外に出る。
あの日、傑と話した事を思い出した。
非術師を皆殺しにするんでしょう?
私ニモ、手伝ワセテ。
.