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純愛こそ、呪い。〈 呪術廻戦 〉

第7章 君が私の煇。Ⅱ




「七海、今は休むんだ」


灰原の亡骸は、思った以上に綺麗だった。
それが余計現実染みてなくて辛かった。

傑と思わず走ってきてしまったが
傑も表情からショックなんだと思う。
勿論、七海も。


「七海、大丈夫だよ。
その後の任務は悟が向かったし…」


気を遣って七海に声を掛けた。


「……もうあの人1人で良くないですか?」


お互いに余裕のない状態で口を
開くものではないな。
七海に悪気は無いにしても、堪える。

傑を見ると、とても静かな、それでいて
何か吹っ切れた様な表情になっていた。


2人で七海と灰原を見届けて部屋を出る。

思わず、傑の手を握った。


「………雪奈?」

「私は、傑が何をしても肯定する、ッ、
だって、なんで……ッ!!」


ぼろぼろと涙が溢れた。
傑が優しく抱きしめてくれる。

今まで、最強の2人に反転術式の天才がいて
私も世間では強い方の部類にいれてもらって
忘れていたけど、人は脆いのだ。

先輩も同級生も、死亡者はいなかった。

灰原の死は、私の心も、傑の心も
壊すには十分過ぎる出来事だった。

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