第6章 私はマリオネット。
.
悔しくて、恥ずかしくて。
憂太の胸の中でぐしゃぐしゃに泣く。
その間、憂太は背中をさすってくれた。
「…………落ち着いた?」
「…………………ん」
「嬉しいよ、なんだか久しぶりに
感情的な雪奈ちゃんを見れて」
「距離取りたいとか……
憂太に言われると思わなかった……」
「あはは、僕を侮りすぎだよ。
押してダメなら引いてみろ、って
よく言うでしょ?それだよ。
まさか…泣かれるとは思わなかったけど」
困った様に笑う憂太に抱きつく。
憂太の香り、落ち着く。
泣き疲れたのと、色々。
眠たくなってきた。
「憂太、ごめんね」
「僕の方もごめんね、真希さんにも
明日ちゃんと謝るから……って
雪奈ちゃん、眠い?寝る?」
「……ん」
「じゃあこのまま寝てもいいよ、おやすみ」
私も、明日真希に謝らないと。
パンダと棘にも迷惑かけた。
そんな事を思いながらも
憂太の言葉に甘えて目を閉じた。
.