第6章 私はマリオネット。
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元はと言えば、嫉妬深い憂太の目の前で
男の補助監督員と話をしていた
私が悪かったのだ。
憂太の性格を分かってたのに。
「………あー、なんか、気まずいな」
「しゃけ」
「ホントごめん……私が悪い」
「でも真希が言ってた事も一理あるぞ。
だから憂太も教室から出てったんだろ?」
「うーん、そうなのかな」
「言いたくないけどさ。
雪奈、憂太のいい様な行動しかしてなくね?」
「…………え?」
「憂太の為って言って動くのも
愛かもしれんけど、それって憂太の為で
あって雪奈は含まれなくね?」
「……おかか」
先程の私の様に、棘が止めに入ってきた。
今日は、雰囲気が悪すぎる。
「ごめん、パンダ、棘。
部屋に戻って少し考えるね」
「あっ、ああ。オレもごめん」
「すじこ」
そう言って私も、さっきの2人と同じ様に
重い気持ちになりながら教室を離れた。
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