第5章 犬、時々虎。Ⅱ
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毎回、こう言って真希さんは私の事を
良く言ってくれるけど、くすぐったい。
口は悪いけど野薔薇もそうだ。
「もー!虎杖に雪奈は勿体ない!
私が男だったら絶対雪奈を全力で
落としに行くわよ……」
「なんか怖い」
「っくく、でもそうだな。
私も男だったら雪奈と付き合いたいねえ」
「真希さんまで!?」
私、安比雪奈はモテ期が来た様です。
良く言ってもらえるほど、魅力的かは
わからないけど、そう言ってもらえて
本当に嬉しい限りである。
「私も…2人の事好きだな」
心で思っていた事が言葉に出ていた。
恥ずかしくて手で顔を隠したけど
ニヤニヤした2人に手を剥がされた。
「なんだ〜?
めちゃくちゃ可愛い事言うじゃねえか」
「雪奈、虎杖なんて置いて
これから原宿行くわよ!プリクラ撮りたい!」
「これから!?まあ…いいか。
予定も無いしいいよ、行こう」
「やった!真希さんもどうですか?」
「嬉しいけど、今日は用事があってさ。
2人で行って来なよ、気をつけてな」
「はーい!じゃ、雪奈!行きましょ!」
少し強引ではあったけど
私と野薔薇は原宿へと向かった。
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