第5章 犬、時々虎。Ⅱ
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悠仁と付き合ってから2週間。
あの時のキス以外、特に何もないまま
毎日を過ごしていた。
人と付き合うのなんて初めてだし
キスだって思い出すだけで
未だに顔が熱くなる。
キスより先、なんて考えられなかった。
「雪奈と虎杖、もうヤったの?」
こんな事を真希さんに言われてても
すぐ顔が赤くなる私を見て笑われるだけだ。
野薔薇は友人の私と、悠仁の行為を
想像したくないのだろう。
毎回この話になる度にすごい顔になる。
「真希さん、私、雪奈と虎杖が
そういう事してるの想像したくないです」
「想像しなきゃいいだろ。
別に、私は単なる興味で聞いてるだけだし」
「しばらくそういう事にはならないとは
思いますけどね…最近、五条先生に
放課後稽古つけてもらってましたし」
「五条にとられてていいのか?」
「とられるって言っても……
弱いままじゃ嫌だと思う気持ちは
痛い程わかりますし、応援したいなと」
「雪奈はいいオンナだよな」
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