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Short Storys

第9章 ifの話(PandoraHearts/エリオット)



「っ、エリオット、」

「まさに、一心同体ってやつだな。」


周りに人がいるのなんてお構い無しの行動に一瞬困惑したが、エリオットの言葉に動きを止める。

その様子に愛しそうに笑みを浮かべると、エリオットはの肩を持って少し離れ、目を合わせた。


「オレはお前と生きれれば充分だ。……オレと生きてくれ、。」


まるでプロポーズのような言葉。

いや、彼にとってはそのつもりなのだろうが、普段そういうことをはっきり言いたがらない彼の言葉としては、決意に溢れた言葉だった。

その言葉に、は嬉しすぎて零れそうになる涙をこらえ、その代わりに力強い笑みを浮かべてしっかりとエリオットの瞳を見つめ返す。


「よろしく、お願いしま、す、」


泣かないように頑張ったのだが、その努力報われず。

結局最後で零れた一滴を境に、感情が溢れ出てきた。


「は、バカ、結局泣いてんじゃねーか。……………よろしくはこっちの台詞だ。」


そうやって頑張って、結局泣いてしまう彼女を何度見てきたことか。

涙でぐしゃぐしゃになった彼女の愛しい泣き顔をもう一度見れたことに、彼女には失礼ながらも今生きていることに感謝する。

の泣き様に少し呆れ顔で笑い、頭を撫でながらもう一度彼女を抱き寄せた。


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