第7章 すれ違い(BLEACH/日番谷)
「…!?」
突然のことに現状が理解できないは一応抵抗するも受け入れられるわけがなく。
逆にもう一度深く口づけられ、抵抗すらできなくなった。
「っ…………、は」
ようやく口づけから解放されたものの、酸欠気味なのか冬獅郎に寄り掛かる。
「これでわかっただろ。」
「………」
「それとももう一回やっとくか?」
「やだ。」
冬獅郎の腕の中で、静かに呼吸を整えていたがいきなりの即答。
だがその否定には先程までの強がりはなく、どちらかといえば、彼にしてやられたことに対していじけているようだった。
そんな彼女を見て、愛しそうに笑みを浮かべながら冬獅郎が腰をあげる。
「ほら、戻るぞ。」
「……ん」
差し出された手に甘えて、も立ち上がる。
さっきの思いつめたような表情も消えたが、ふと前を歩く冬獅郎へ問い掛ける。
「ねえ、冬獅郎。私は何人目?」
「……は?」
彼女の問いに歩みは止めることなく、心底呆れた表情を浮かべて冬獅郎が振り向く。
「…だから」
「一人目だ馬鹿。なんでいちいちんなこと聞くんだよ。」
ふっと軽く笑い前を向いた彼に、少しいらっときたはたたっと走って彼に追いつくと、悪戯な笑みを浮かべて彼の顔を覗き込んだ。
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