第7章 すれ違い(BLEACH/日番谷)
「じゃああの器用な舌はなんだろうねー?」
さっきから冬獅郎の調子にのせられっぱなしだった仕返しとばからに言う。
だがそれを気にもせず、
「そんなに気に入ったか?」
「………馬鹿」
結局彼の調子からは逃れられず、は一言そう言い放つと一瞬のうちに瞬歩で消えた。
素直じゃねえな、と笑い、冬獅郎も続いて瞬歩を使い、十番隊へ向かう。
副隊長とは違い、真面目である彼は、仕事放棄して帰ることはやはりせず。
執務室に入ると、そこには乱菊の代わりに書類をすると乱菊がいた。
「あ、おかえりなさーい隊長!そしておめでとうございまーす!」
満面の笑みで言われるがはっきり言って笑えない。
「おい松本。なににやらしてんだ。」
「だってのが早いんですもん!このまま二人が帰って来なかったら、張り切って私がやろうと思ってたんですけど。二人とも真面目ですね!」
「私は大丈夫よ、冬獅郎。もう終わるし。」
明日は絶対すべて松本にやらしてやる……
そう決心して、自分も隊主席に座る冬獅郎。
そして座りがてら、ソファに座るにこう耳打ちした。
「今日の夜は俺の部屋来いよ。」
その瞬間、は一気に赤面し、何故か聞こえていた乱菊はその後しばらく五月蝿くなった。
これも、十番隊の日常、だ。
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