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Short Storys

第1章 背負うもの(Dグレ/ラビ)


「お前一人で、背負い込むんじゃねえさ。今回死んでいったやつらの命も、このヴァチカンの人々も。オレら仲間全員で背負えば、重くない。一人で背負っても、潰れるだけだ。」


静かに、それでいて優しさを含みながら話すラビ。

彼の言葉を聞きながら、はふっと苦笑を浮かべる。


「……ラビに、諭されちゃったなあ…」

「なんさ、それ?」


私らしくない、と彼女は自嘲気味に笑い、風に舞う黒髪を耳にかけてラビに笑いかけた。


「っ…………!」


彼女の日本美人とも言えるクールな笑みに、どうやらストライクしたらしいラビ。

赤くなった顔を隠すようにわしゃっと自分の赤髪をかいて俯く。


「………何?」


が彼の様子を怪訝そうに見る。
対するラビは小さく舌打ちをしながら、


「………そんな顔を簡単にしてんじゃねえさ、馬鹿…」


ぶつぶつと、そう呟いた。

は強い風のせいで聞こえなかったのか、「え?」とラビに聞き返す。


「…だから、追い込むんじゃねぇぞ、。」


の問いをはぐらかすように、ラビははあ、とため息をつき、彼女をあまり顔を動かさずに見て、言い聞かせるように言う。


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