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Short Storys

第7章 すれ違い(BLEACH/日番谷)


中では、待ち兼ねたように冬獅郎が彼女を見遣り、ため息を一つ。


「松本ー。立ち聞きはよくねえんじゃねえかー?」


さすが天才児。

一応霊圧は消していたものの、彼には通じなかったようである。

今の話を聞かれていたことに少し赤面しながらも、それを隠すように彼女に背を向け隊主席に座る冬獅郎。

それに続いて、乱菊はその前に立ち、口を開いた。


「隊長。」

「……なんだ。」

「無駄な意地はってると、彼女が傷つくんです。あの子は隊長よりもっと鈍感ですから、はっきり言ってあげて下さい。悩んでますよ、」


途中一言余計な気もするが、いつもと違って真剣な言葉に、その言わんとしていることを理解した冬獅郎。

小さく舌打ちをして乱菊から目を反らし、白銀の髪を苛立ったようにかく。

そして立ち上がり、執務室の扉をくぐる際振り向いて「迷惑かけたな。」と一言。

瞬歩で消える彼に、さっき自分が少し傷つけてしまったを託し、見送る乱菊でした。



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