第7章 すれ違い(BLEACH/日番谷)
「ちょっと、シロちゃんたら!」
「シロちゃん言うな!日番谷隊長だ、日番谷隊長!!」
「いいじゃん別にー。」
「よくねぇ!」
途端、乱菊のうしろで「っ………!」と息をのむ声がした。
振り返ると、口に手を当ててムリに笑おうとする。
「……ダメだ、私。乱菊さん、ごめんなさい。」
そう言って、は走ってその場をあとにする。
思った以上にを追い詰めてしまった。
眉を寄せて、少し自分のやったことに後悔した乱菊は、彼女の後ろ姿を見つめる。
そのまま、やはり追いかけたほうがいいと腰をあげようとしたとき、執務室の中から聞こえた話し声に、乱菊は聞き耳をたてた。
「あ、そーいえばさ。シロちゃんてに告ったりしないの?」
「っ……………!? ……ゲホッゴホッ…」
雛森のカミングアウトに、飲んでいたお茶を吹き出しそうになりむせる冬獅郎。
その反応に外で聞いていた乱菊も驚いていた。
「雛森お前何言って……!」
「あれ?違うの?」
「違っ……わ、ねぇ、けど…」
なにやらさっきと同じようなやり取り。
違うといえば、問い詰められている冬獅郎が苦し紛れにも認めているところだろうか。
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