第5章 禁断の扉(柊魁明)🔞
「はあ…はあ…」
お互いに達してしまい、息絶え絶えに
ベッドに倒れ込む
「嬉しいよ、俺の全てを受け入れてくれて。愛してる」
「えへへ、私もぉ♡」
行為が終わっても、ベッドでイチャイチャする私たち
この時間がたまらなく好き
「ああ、そうだ」
柊さんが私の胸に顔を埋めると、ちゅっと赤い花を
咲かせてくれた
「俺のって印。なんてな」
「私もつけるー!」
私は起き上がって柊さんの首筋に、ちゅっと赤い花を咲かせる
「あーこら!首筋にはつけるなっていつも言ってるでしょ?」
「えへへ。柊さんは私のだもん。マーキングってやつ?」
やれやれ、と笑って帰り支度を始める柊さん
ホテルの部屋を出て精算して、今夜の甘い時間はおしまい
なんだか、ふっと現実に引き戻されたような気がした
他愛もない話をしながら、私の家まで
送り届けてくれた柊さん
「それじゃあ、おやすみ。また明日、会社でね」
「うんっおやすみぃ。柊さんも気をつけて帰ってね?」
─────────以下、柊目線
彼女を家に送り届けた後で、とんでもない罪悪感に見舞われた
もしもこの行為で、本当に名前さんの腹に
子が宿ったら、俺は妻と離婚しなくてはならない
俺はこれまでにゴシップ記事を扱う際に
不倫した側とされた側、どちらの取材もしてきたが
正直言って、その感覚が分からなかった
決まって不倫をした側は「ほんの出来心で」「魔が差した」
と口にする
一生を添い遂げたいと思った相手を傷つけて
なにが「魔が差した」だ
正直軽蔑すら覚えたし、俺は妻を愛していた
───────彼女と出会うまでは