第7章 ディビジョンコーデバトル(ヒプノシスマイク/全メンバー)
「そんじゃ、せいぜい頑張れや」と左馬刻はヒラヒラと手を振り
チームメンバーの元へと戻ると、銃兎は半べそをかきながら
イナゴの佃煮を口にしていた
「左馬刻も食べるといい。エビと遜色ないぞ」
目の前に差し出されては断る訳にもいかず、覚悟を決めて恐る恐る手を伸ばすと、勘解由小路無花果が皆の前に立ちはだかる
「静粛にしろ、下郎共!」
先程まであれだけ騒いでいたのに、この一言だけで静まり返るのは
さながら学生の朝礼のようだ
「相変わらず騒がしい連中だな、まあいい。今日貴様らを呼び出したのは他でもない。乙統女様から提案があるからだ」
「何い?ババアから?」
「口を慎め有栖川。その前に、合歓から説明があるからよく聞け」
無花果から合歓にマイクが手渡され、合歓は粛々と話し始める
「行政観察局副局長の碧棺合歓です。各ディビジョン代表の皆さま。お集まり頂き、ありがとうございます。日頃の皆さまの活躍は、我々中王区としても目を見張るものがあります。さて、本日お集まり頂いたのは
東方天乙統女主催、ディビジョンファッションバトルに参加して欲しいというお願いです。
ラップバトルの活性化、ひいては、ファッションという新たなジャンルから、新規のファンを獲得するという狙いがあります」
皆がどよめき困惑の表情を浮かべる中、兄の左馬刻だけは得意げな顔をして合歓の説明を聞いていた
「なお、皆様が着用するアイテムは、全て商品化され、売り上げに乗じて謝礼金が振り込まれます。そして、アイテムのデザイン、監修は
FlingPosseの飴村乱数が行います」