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京都府警の女刑事

第4章 消えた老舗の和菓子




バッジの向こう側からは光彦くんの声とは別にお酒を飲んで上機嫌になっている毛利小五郎の声が聞こえてくる。その声を聞いたコナン君はバッジを切り蘭ちゃんに向かって「だってさ」と。


「あの飲んだくれ~!首根っこひっ捕まえて連れ戻す!」と言いながらお店を出て行ってしまった。その時、蘭ちゃんの体をからはメラメラと炎を発しているのを誰もが見た。普段の面倒見の良い女子高生の姿とはかけ離れていたのを見て「この娘は怒らせたら怖い娘だ」と私は思った。


園子ちゃんとコナン君は「血の雨降るね」「だねー」と、このパターンの結末を知っているかのような会話をしている。


「ねぇおばさん、それどうするの?」


「ここがふやけてるから交換せぇへんと」


歩美ちゃんが店員さんのやっていることに疑問を持ち話しかけていた。どうやらパッケージに付いてる『小倉』のシールがふやけて見た目が悪くなっているらしい。補充用の在庫と置き換えるところだ。そこにコナン君が何かに気付き、店員さんの間に入った。


『補充するために下から出した小倉味の京のとり』
『ふやけた交換する小倉味の京のとり』
『ふやけたパッケージの下に置いてあった小倉味の京のとり』


この3種類の内『ふやけたパッケージの下に置いてあった小倉味の京のとり』を指差し、少しにじんでないか?と。


店員さんはシールを張る作業の際ににじんでしまったのでは?と言うがコナン君は『補充するために下から出した小倉味の京のとり』を指差し「これはにじんでない」と。


良く目を凝らして見ると確かに違う。もしシールを張る作業の際に、にじんでしまったのなら全てのパッケージが同じようになっているはず。このような些細なことに気が付くとはコナン君は目が良いのでは?その眼鏡は度の入ってない眼鏡なのでは?


考え込むコナン君に歩美ちゃんは「何が気になるの?」と聞くが既に『考える人』になっているコナン君には聞こえないらしい。


『考える人』になっているコナン君をよそに私は歩美ちゃんに話しかける。


「前に京都に来たときに少年探偵団には『アイちゃん』って子が居るって言ってたけど今日は一緒じゃないの?」


いきなり話題転換した私に戸惑いつつも歩美ちゃんは答えてくれる。


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