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京都府警の女刑事

第3章 迷宮の十字路





身なりをある程度整えて行くと普段は見ない人がいた。少し面白い髪形をした警視庁の白鳥警部だ。


「空さん、お疲れ様です」


「白鳥警部お疲れ様です。どうして京都に?」


「昨日殺害された被害者が源氏蛍のメンバーやったから警視庁から駆けつけてくれたんや」


白鳥警部に聞いたはずなのに綾警部が答える。同期で仲が良い(?)はずなのになんだろう、この「何しに来たんだこいつ」みたいな雰囲気は。


「それは、警視庁から、お疲れ様です」


こんなとき何て言えばいいのか。東京から京都までは車で5時間くらい、新幹線で2時間くらいかかる。何気に遠いよね。たまに行くから分かる。この時間に居るってことは急ぎ足で来てくれたのだろう。


「来る途中に聞いたのですが、服部平次くんが襲われて病院に運ばれたとか」


「ええ、警官が駆け付けたときには逃走した後やった。現場調べたら凶器と思われる短刀と犯人が使っていたと思われるバイクのみ。夜間だったこともあり目撃情報もなし」


それでこれから服部平次に聞きに行こうとしているところ。これから大阪府警の大滝警部も合流するらしい。


「そうだ空さん、佐藤さんから伝言で『来るなら連絡よこしなさい』と言えば通じると」


メール来てたの忘れてた。この時季に行くようにしてるからな。


「それから『今年は私も一緒に行くわ』とも」


美和子が自分から行くと言うなんて、そういえばあの犯人が捕まったんだっけ。それで吹っ切れたのかな。


「ありがとうございます。落ち着いたら連絡しておきます」


「そろそろ行きますよ」と綾警部の一声で病院に向かうことに。


行く途中に聞いた。どうやら美和子とあの会見のとき一緒にいた高木刑事が相思相愛の関係になったらしい。その話しをしてるときの白鳥警部の声に少々トゲがあるように感じたが気にしないでおこう。


まさか相手が高木刑事とは。見た目かわいらしく見るからに優しそうだからそうゆうのには控えめなのかと思ったけど。意外と男らしいところがあるんだな。美和子と上手くいくことを祈ろう。


「高木刑事に伝言お願いします。『美和子を泣かせたら殺すぞ』と」


「わ、分かりました」と困惑する白鳥警部だが、見なかったことにしよう。ちゃんと伝えたからな。


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