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京都府警の女刑事

第3章 迷宮の十字路





部屋には男性が3人、女性が女将さんを入れて6人居た。


さすがに男女同じ部屋ではできないので女性陣は隣の部屋でやるか。


女性といっても3人は学生、高校生だろうか。


名前を聞いたところ、毛利蘭ちゃん、鈴木園子ちゃん、遠山和葉ちゃんと言うらしい。3人とも友達で高校2年生だと言う。私よりも身長は高く、あるところはある。最近の娘は発育がいいのだな。少し分けて欲しい。


毛利蘭ちゃんの父親はあの毛利小五郎なのだそう。しっかりしてるな。そして幼馴染に高校生探偵の工藤新一くんがいるらしい。


鈴木園子ちゃんは蘭ちゃんの同級生で、あの鈴木財閥の令嬢。そんな感じはまったく感じない。


遠山和葉ちゃんの父親は大阪府警刑事部長の遠山銀司郎警視長。いつもお世話になっております。服部平次と幼馴染なのだと。


すごい父親を持つ友達3人組なんだな。


「あの、刑事さんなんですか?」


蘭ちゃんが話しかけてきた。「そうですが、何か?」と聞き返す。


「女性の刑事さんて珍しいなと思って。警視庁の佐藤刑事にはいつもお世話になってて」


「美和子に?」と思わず口に出てしまった。父親が探偵なら関りが少なからずあるのだろう。


「佐藤刑事のこと知っているんですか?」


「まぁ、以前警視庁の方に居たから…。今もたまに連絡ぐらいは」


美和子と言うより美和子経由の宮本由美からなのだが。


そんなこんな話しながら3人の身体検査は終わる。この3人は見るからに容疑者ではないだろう。


残るは女将さん、芸子の市佳代さん、舞妓の千賀鈴さん。品があってキレイな人達だな。着物大変だな。


3人とも特になにもなかった。


ただ、千賀鈴さんの左手親指の付け根に絆創膏が貼られていた。なんでも最近、弓を始めたらしい。初心者は矢尻でこすれて怪我をするらしい。矢を番えるときの角度とかも関係してるとか。


こう見えて弓やったことあるんだよ。狙撃と似てるところがあるからあれはあれで良い経験になった。


身体検査は終わり綾警部の所へ戻ろうとすると園子ちゃんが話しかけてきた。なんでも納涼床にいるとき何かが落ちる水音がしたのだと。


これは本格的に川の捜索をした方がいいだろう。


この時気付いた。服部平次と江戸川コナンくんがお店に居ないことに。


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