第1章 世界で一番幸せ【リヴァイ】
もし調査兵団に入っていなければ、ああやって花を捧げられるのはユズアだったかもしれないと、考えても仕方のないことが頭をよぎった。
誰よりも笑顔が似合う、誰よりも幸せになるべき彼女が、なぜ死の淵で戦い続けなければならないのだろう。
花を受け取るべき指が、なぜ武器を握らなければならないのだろう。
少しでも多く、ユズアが笑ってくれればいいとリヴァイは思う。
そのためには何だってしてやりたい。
これが過酷な世界に生きる年少者に対する憐憫なのか、それ以外の感情なのか、リヴァイには判然としない。
だがこんなことを考えている時点で、ただの上官と部下としての枠を踏み越えてしまっていることは自覚していた。