第4章 記憶
ダメだ……冷静でなんかいれねぇよ!どうすればいい……どうしたらミズキを護れる?黙ってねぇで誰か教えてくれよ!マジでミズキの事になると周りが見えなくなる……この子はオレとミトカの宝なんだ!!
「ヒルゼン様、ミズキはアカデミーへは行かせません……」
「……どうするつもりじゃ?龍香の者に任せるのか?そもそもアカデミーを出ねば“忍”にはなれんぞ?」
「……オレ達はハナからミズキを忍として育てるつもりは無かった…… 龍香一族という腐った世界はオレ達の代で終わらせるつもりだった…… ミズキに一族という鎖を付けたく無かったんでね……」
「………だが、こうなった以上、そうもいかんだろう_」
話が纏まんねー……オレかミトカが忍辞めるはダメ……まぁ、当たり前か……どちらも譲歩を許さず、結局、オレが信頼できる、ここに居るサクモ、ミナト、カカシそして自来也様がミズキへ修行をつける事で話がまとまった……。
「あのー、一つ気になってるんですが良いですか?」
「どうした、ミナト?」
「んー、先程の黒龍の話で、『龍神眼』を持つ者が三人になると言ってましたが、現に龍香の中でも瞳力を持っている人も多数いますし……三人って?」
「ミナト、お前ホント鋭いな?まぁ、アレだ!龍香の奴らはある意味見栄だ!“龍神眼”ってのはホラ、さっきのミズキもそうだが、瞳に龍たちが居ただろ?コレが本当の“龍神眼”なんだ。で、ミトカは……あれだ、特別!」
「……?」
「レンジ、説明が雑過ぎる……まぁ、“龍神眼”については分かったと思うけど、他の一族、瞳術は瞳の色は変わるけど、この龍の紋様が無いの……だから正式には“龍神眼”ではなくて“医龍眼”って言うのが本来か名称……でも、みんなは総括で龍神眼と呼ぶの……この名は他国にも通用するけど“医龍眼”という呼び方は浸透してないからね?」
レンジ、ちょっと機嫌治って来た……にしても説明が雑過ぎる……それで、ミナトくんが納得するわけないじゃない……ここからは私ね?レンジの説明に補足を付け足すように、“龍神眼”の開眼条件……代々の当主の死後もしくは当主自身の力を封印する事……この場合にのみ能力が受け継がれると説明するとミナトくんが更に考え込むから笑っちゃった。