第4章 記憶
龍神達の世代交代…… ミズキのチャクラが少なかったのは龍神達に喰わせてたからだろうな……実際、フウ達は初代様のチャクラの塊だからな……って、まさか、ジジイ共はこの可能性を知ってたのか?だから必要にミズキを……待て待て、当家にはそんな文書は残ってないが……まさか、神殿に?
「まさかと思うが、ジジイ共は世代交代がある事、知ってんのか?」
『……当たらずとも遠からずな……当主以外は半ばその力を求めてる……お前達が死ねば、子が居ない以外は、一族の中で当家の血が濃く強い者にオレ達は宿り、当家の交代が出来る……だが、子が居れば力が弱くともその子に受け継がれる……レンジ、お前の父がそうであった様に……そして、龍神眼の持ち主が“3人”となれば貴重な期間だ……幼子であれば開眼後、その子を殺しその力は別の形で手に入れる可能性が出来るからな?』
「くっそ……だからジジイ共はしきりにミズキを……」
『……当主の家系にも力を持たない者も現れるがチャクラが一般人並みは流石に居ない……だから賭けてたのかもしれんな?』
「……ぁあー…マジかよ……ッ!?黒龍、お前はどーなんの?お前も代替わり?」
『たわけ、オレは御神体だぞ?代替わりも何もない!本来ならこの期間、神宮神殿にあったもう一つの__』
「あー、分かった!黒龍、それ以上は言うな……」
『……さて、そろそろ、スイたちもミズキの中に戻れ……また何かあれば呼べ……またな、レンジ、ミトカ』
……こんな事ってあるかよ……黒龍が刀へと戻るとオレは結界を解き、龍香一族に強い嫌悪感を持ちながら眠りにつくミズキを強く抱きしめた。
「くっそ……」
「……レンジ、ひとまず座れ………ただ一つ言えるのはミズキ自身には身を守れるだけと力を付ける必要があると言う事じゃな?」
「……今日、あんな事があったのにアカデミーに行けとおっしゃるんですか?一族内でも狙われてんのに!!」
「レンジ、三代目の話を聞こう……熱くなるな!カカシ、お前も座りなさい」
当主でありながら知らない事実が多すぎる……ミズキが一族内からも狙われるなんてあり得ないだろ!!全く思考がついてこず、ヒルゼン様の言葉にさえ苛立ちを隠せず冷静さを欠くオレをサクモが宥め、全員が席についた。