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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


オレは龍香一族の事をよく知らないけど、レンジさんとミトカさんがあんな顔するなんて……無邪気に遊ぶミズキの相手をしながら聞こえて来る話に耳を傾けた。


「もし、ミズキの力が目覚めた時はどうするつもりじゃ?」

「……生まれてから瞳術も持たず、チャクラは一般人並みしかないので恐らく、このままかと……」

「ンー、カカシから逃げた時、一瞬とは言え、レンジさんでも追いつけなかったんですよね?ましてや二人の子供……何も無いとは考えにくいのでは?」

「ミナト、相変わらず的確なところを突いてくるな?まぁ、龍香の瞳力があるか無いかは産まれた時に分かるんだ…… ミズキにはそれが無かった…… 龍香当主家にとっちゃ、瞳術が無いのは異例、更にチャクラが異常に少な過ぎるのもな……」

「でも、それで“良かった”と思ったわ……さっきも言ったけど、私たちはこの一族を終わらせたい……上は今の事実を認めずミズキの引き渡しを行って来るけどね………」


話を濁したのにミナトが痛いところを突いて来た……ホント冴えてるよな……仕方なく、生い立ちの話をすれば、里でも有名な一族だ……瞳術は愚かチャクラが無いなんてあり得ない……ま、オレ達にとってはどうでもいい事だけど……。




「…?ミズキ、眠たくなった?」

「んー……ううん……なんかね、お目めがアツい__」

「え?___ッ!?れ、レンジさん!!?」





「ッ!!ウ……ソ…だろ……?……なんで……風龍達が……」



「キャハハッ!!カカシ、この子達、フウくん、ライくん、ツチくん、ヒイくん、スイくんって言うんだって!!とーさま、かーさま!!ミズキにも___ッ!?」



「悪い、ミズキ……」



カカシが眠そうなミズキを覗き込んだ瞬間、オレの知るチャクラが濃くなって、ミズキの瞳の色が瑠璃色に変わり、更に五体の龍の紋様が浮かび上がった……“龍神眼”……龍たちを具現化まで……どうなってる……?オレは状況を理解出来ず、冷や汗を流しながらミズキに近付き、この事態が周囲に漏れないようミズキの額に指を立て強制的に眠らせた……。
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