第4章 記憶
オレは二人と別れ、ミズキが腕の中にいる事に安心し、笑みを浮かべると同時にカカシの頭を撫で、そのまま手を合わせ組むと一瞬にして自宅へと移動した。
「え……はぁ?ここは……?」
「カカシ、悪い、驚かせた…… ミズキ、お家着いたよ……ごめんなぁ……怖い思いさせて……」
「っく、ひっく、ふぇえええ〜」
「レンジさん、今のミナト先生と同じ飛雷針術ですか?」
「んー、ちと違うかなぁー?簡単に言うと飛んだの!ま、龍香でも使えるのはオレだけ……適当に座ってて、今、茶入れる!ミズキ、もう大丈夫……だから降りてくれる?」
「ャ!」
「ほら、カカシも居るから大丈夫〜!」
オレが一瞬にして自宅に戻るとカカシは驚きを隠せず目を丸くした……泣き止まないミズキが離れてくれないからカカシが座るソファへ下ろすと更に泣き出した……そう言えば…カカシ、怖いって言われたままだったな……。
「ミズキ、ほら、可愛い顔が台無し!」
「……ッ…ぁ…あ…あ、ありがとう……」
「ははっ……足速くて驚いたよ!ま、ケガ無くて良かった」
「………“こわい”って言って……ごめんなさい……き、嫌いに…なったよね……?」
「嫌いじゃな〜いよ!オレは、はたけカカシ!よろしくね、ミズキ!!」
「あ、龍香 ミズキです!よ、よろしくお願いします。カカシ…くん?」
「カカシで良いよ!ほら、おいで、ミズキ!!」
「ぅうっ……カカシ〜」
ミズキの顔をタオルで拭いた……そしたら鼻を真っ赤しながらお礼を言われて、嫌いになったかって聞いてくるから、笑いながら否定し、改めて自己紹介すると満面の笑みを向けてくれた……まだ不安なんだろう……おいでと手を広げると泣きながら飛びかかって来て、可愛いって思った……。
オレが戻るとミズキがカカシに抱かれて寝てた……それよりカカシが抱っこしてる事に驚いた………初めてだ…… ミズキがオレとミトカ以外に抱かれるの……アケルでも無理なのに……暫くして、サクモとミトカも戻って来て、ミトカも同じ反応……その後、ミズキはカカシにべったりで……嬉しそうで……サクモが“複雑な顔してるぞ”って揶揄って来るから余計に腹が立った……娘を嫁にやる父親って、こんな感じなのかもな?