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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


翌日、ミズキを腕に抱き抱え、オレは約束通り、ミトカと三人で木ノ葉隠れの里へ向かい、里に入るとミズキはキョロキョロと満面の笑みを浮かべて辺りを見渡していた。


「かーさま、かーさま!!お岩にお顔があるよー!すごいねー!!あれはだぁれ?」

「あれはね、この里を作った初代火影様と二代様、それから今から逢いに行く三代目火影様達よ?」

「へぇー、しゅごいね!!ヒルじーは火影様なんだねぇー!」

「はははっ!ミズキは初めてだからな、楽しいか?」

「うん!!……ここの人たちも、とーさまとかーさまみたいに『しのび』なの?ミズキもなる?」

「んー、とーさまとかーさまはミズキには今のままでいて欲しいと思ってるよ?普通の女の子として成長して欲しい」

「そっかぁー、アケルもとーさまもかーさまも『しのび』だからミズキもなると思ってたー」

「ははっ!ミズキはミズキのままでいーんだよ!」



オレ達はミズキを忍ではなく普通の女の子として育てて来た……もちろん、忍の話は教えてる……だが、話だけ……修行もしてないし、この子自身、チャクラが少ない……それに“瞳術”も継いでいない……それが何よりも救いだ……わざわざ忍としての苦難の道を選ぶ必要はない……でもミズキから“忍になるのか”という問いには驚いた……ワザと忍の道から遠ざけている自分自身に必ず護ると誓うように無意識のうちにミズキを抱きしめる力を込める。


『おーい、レンジにミトカじゃないのか?』


「ッ!」


「サクモッ!!久しぶりだな!!ははは、ミズキ、大丈夫〜!コイツは『はたけサクモ』!!とーさまの友達さ!」

「?……トモ…ダチ……?」

「ッ!レンジ、ほら後ろ、カカシくんよ!」

「おっ!久しぶりだなぁ、カカシ!って、お前、この前アカデミー卒業したと思ったのにもう中忍かよ!!さすがはサクモの息子だな?」


後ろから懐かしい声に呼ばれ、久しぶりに会う友に近付くとミズキは表情を硬くしオレに抱きつき、更に一族には歳の近い子供は少なく、大人子供問わず『様』呼びだから、トモダチと言う感覚が分からず戸惑いの顔を見せてて、ミトカがそれをいち早く察知し、サクモの後ろに立つカカシへと声をかけた。
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