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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


オレと自来也様が風龍の描いた術式へ一定量のチャクラを流し始めると、ミズキの眼が瑠璃色へと変化し、風龍が通常の龍の大きさに戻るとミズキの身体に巻き付きながら姿を消すと全身に術式の紋様が浮かび上がりミズキは意識失った。









『〔ミズキの身体に術が浮かび上がって意識を失ったら一先ず、チャクラは流さなくて大丈夫。だけど、術式が紅く光出したらそれをチャクラで押さえ込んで……〕』


『それはどういう状況なんだ?』


『〔……思い出したく無い記憶のストッパー……恐らくあの日が鍵だと思うけど……その記憶はミズキが受け入れない限り解けない……受け入れなければ繰り返し……そのスパイラルにはまる…〕』


『それで精神崩壊が起こるのか……で、実際ハマるとどうするの?』



『〔その時は、僕たちがミズキを現実に戻す……だけど、その時の負荷が大きいんだ……精神に酷い痛みだけが残るんだ……〕』



『だから三日って訳ね……』




オレ達は風龍が術を説明するとミズキから離れた時に聞かされた話を思い返しながら、術印で座った状態で眠りに着くミズキを見つめ、その場に腰を下ろした……。



「カカシ、もし、ミズキが記憶を取り戻せなかったらどうするつもりだ?」

「………考えたくはないですけどね……ま、その時は忍じゃないミズキと一緒に新しい家族を作りますよ!普通では無いですがオレはもう、ミズキを一人にしたく無いので!」

「……そうか、ならば……どちらに転んでも安心だのぉ!」

「……もし、ミズキが死んだとしたら……いえ、それは無いですね…… ミズキはナルトを残しては死なないですから!」

「あはははははっ!!そうだのぉ!!」


オレ達は万が一、ミズキの記憶が戻らなかった時の話をし、笑いながら束の間の会話を楽しみ、数時間後に起こる事態には気付く余地もなく、オレは静かに眠るミズキを見守った……もう、お前を一人にはしないから……思い出しても寂しくないようにするから……安心して思い出して……。
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