第4章 記憶
その後、記憶を戻す決意を伝えると一時間後、火影室へ集まる事になり、服を着替え火影室へと向かい、四人でローテーブルを囲んで事の流れを待った。
「んー、一通りの術式は過去に試されてるからなぁ……」
「…それをもう一度、試すという事は…って基本無理ですよね……拒んだ対象が歳を重ねたから通用すると言うものではないですから……そもそも “回憶術” は主に拷問や忍として重大な喪失が生じた時以外、使用は認められてませんからね?」
「ミズキが戻す覚悟を決めてくれたが、なかなか難しいのぉ……蝦蟇仙人から教えて貰ったのをミナトが施したがダメだったからのぉ……」
……ゥッ!?
なんか…すごく難しいんだ……結局、戻せないんじゃ…なんて、三人の話を他人事の様に聞き流していた時、両眼に違和感を感じ、急に熱くなるのを感じて眼を押さえると三人の視線が一気に集まった。
〔 封印を解くにはボクたちの力が無いと無理だ 〕
……え……な…に……?ち、小さい龍が……
「お…お前、風龍か!?」
〔自来也、綱手それに……カカシ坊か…?お前……まぁ、いい……今は“龍神眼”が不完全…この姿でボクしか具現化出来きないんだ〕
「……“龍…神”…?」
〔久しいな、ミズキ……と言ってもボクたちの事…まだ分からないか……〕
「……ごめんなさい……」
〔はは、謝らないで?……記憶が戻れば思い出せるさ!さて、本題に入ろうか……僕もこの姿で入れる時間はまだ少ないからね?〕
風龍と呼ばれた小さな龍は、記憶を戻すためには自来也とカカシでチャクラを外に漏らさない様に暗転結界を張り、“戒印“術を行う事というシンプルなものだった……何処か安心感を感じるんだけど、カカシに対して嫌悪感が見えるのは気のせいかな?
「……んー、戒印術とは聞いたことありませんね……」
〔戒印術はボクが始めはほう助する……が、解除出来るかはミズキ次第……しかも期間は3日……それを超えると精神崩壊を免れない……〕
「なるほど……ね……」
なんだか、私がついて行かないまま話が進んで、早速明日からやるって……心の準備が……話が終わると風龍は私の中に戻り、各々が戻らなかった時の最悪の事態に眉をひそめ、全ては明日からと私とカカシは部屋を後にした……。