第3章 闇地
オレはミズキには聞こえていないと分かっていながらもオレの胸に閉じ込め、優しく頭を撫でながらオレの気持ちを伝えた……目が醒めたら、ちゃんとお前に伝えるから……だから……帰って来て……。
「オレはね、ずーっとミズキの事が好きなの……初めて会った時からね?……ミズキは何度もオレを闇の中から救ってくれてるんだよ……オレはいつでもミズキの味方だから……みんな待ってるから……早く、その目にオレを映して?」
「………」
「……ミズキ……好きだよ……」
オレはミズキの目を見て気持ちを伝え、優しく頬を撫で、ゆっくりと触れるだけのキスを落とした……。
____ミズキ・・・
“…?”
____ミズキ・・・
“ほら、ミズキの大切な人が呼んでるわ”
“カカシ……生きて…… るの……”
“さあ、行ってらっしゃい、ちゃんと自分の気持ちに素直に……そうすれば、大丈夫、ミズキは強くなれるわ!”
“まって、アナタは……?”
カカシの私を呼ぶ声に気付き、顔を上げると女性は優しく微笑み私の手を取り立たせると、優しく背中を押してくれて、振り返ると優しく微笑み手を振っていて名前も聞けなかったけど、私はカカシが呼ぶ方へ走り出した……。
“カカシ君が居るから大丈夫……ね、レンジ?”
“あぁ、そーだな、にしてもミズキはミトカと似てるなぁ〜”
“性格はどちらかと言うとレンジだと思うけど?……もっと一緒に居たかったわね…”
“あぁ、だが、オレ達はミズキが幸せになってくれることを願うだけだ……オレ達の大切な愛娘の幸せをな!”
“そうね……カカシ君となら、きっと大丈夫よ!”
その後、私が居た白い世界は暗闇へと変わると私と話していた女性の横に私を助けてくれた赤髪のレンジと呼ばれた男性が立ち、レンジがミトカと呼んだ女性を抱き寄せると二人は私の未来の幸せを願い安堵した様に姿を消した……私がこの二人の正体に気付いて涙するのはもう少し後の事……この二人は私のとても大切な人だった……。