第3章 闇地
ミズキさんとカカシ先生は木ノ葉病院へと送られ、綱手様が治療を拒否し、カカシの側を離れないミズキさんを手刀で眠らせ、治療を終わらすと戻った自来也様と共に頭を抱えていた……。
「“あの時”と同じか……」
「〔龍神眼〕が戻ったと思ったんだが……再び閉じたか……カカシが目の前で倒れた事が原因なんだろうのぉ……で、カカシの容態は?」
「アイツの傷は見事に治ってるよ、ミズキが完全に治した……もうすぐ目を覚ます」
「……もうミズキのこんな姿は見たくないのぉ……」
「……そうだな……」
私はお二人の話を聞きながらミズキさんの過去が重いものだと知り、自来也様が眠りながら泣き続けるミズキさんの頬をそっと撫でて、私達はミズキさんが目醒めるのを待つしか出来なかった……。
“…… ミズキが泣いてる………あー、オレ、ミズキの前で殺られたんだ……ごめん、ミズキ、泣くなよ……”
“おい!カカシの分際でオレのミズキを泣かせるとは良い度胸だな?覚悟は出来てるな……?”
“え……れ、レンジさん!?ど、して?オレ、死んでますよね?”
“バーカ、生きてるよ!ギリギリだったが、間に合った!”
“え…?”
“……カカシ、ミズキの事、任せたぞ?ミズキの記憶を取り戻せ……ミズキには過酷かもしれねぇが……お前がいるから大丈夫だろ!”
“…でも何故、今頃?”
“…… ミズキに危険が迫ってる……万が一に備えて龍香一族の血継限界である“龍宿展篶”について教えるためにオレも一緒に封印してたわけ!……まぁ、オレとは術式も違うがミズキのチャクラに同化する事で伝えられる……それに、ミズキの場合は何もかもが規格外……本当はオレが出る事なく、今のまま封印したままが良かったんだが……ま、カカシ、ミズキを泣かせるな?”
“もうこれ以上、ミズキを独りにしませんよ!オレがミズキを守ります!”
“そうか!!頼んだぜ、カカシ!”
オレは夢の中でミズキの父親であるレンジさんと話をし、約束を交わすとレンジさんは昔と変わらない笑みを浮かべ消えていき、その瞬間、オレも目を覚ました。