第3章 闇地

最悪だ……こいつはミズキだが、ミズキじゃない……私はサクラの話を聞き、避けておきたい最悪の事態が起きている事に気付き、再びミズキの頭へチャクラを流し、全く反応しない事に驚きを隠せずにいた。


「……綱手…さま？」

「神経系にチャクラを流したが反応がない……マズイな……ライト！今すぐ、いのいちを呼んでくれ！！ミズキが誰かに強制的に眠らされてる可能性がある！！」

「はい！」


綱手様は慌てた様に次々と指示を出すのを私はどうする事も出来ず困惑したままその場に立ち尽くした……どういう事なの？ミズキさんが……眠らされた……？



「……どうだ、いのいち？」

「………ダメです……中に入れません……それがミズキの意思か別意思のせいかは分かりませんが……」

「……恐らく、後者だな……こんなことが出来るとすれば……」

「……紫政…だのぉ……木ノ葉崩しのあの時、最後に姿を見せた…… ミズキの血に対応出来るのは……」

「……やはりそう思うか……サスケの里抜けに加担したか……やはり大蛇丸についたか……いのいち、今すぐミズキの結界を外せ……この状態では意味をなさん……」

「……わかりました……すぐに！」

「はぁ……恐らく、サスケを手に入れる為の作戦だのぉ、ワシもすぐ近くに居たのに……」

「いや、誰も気付かないだろ……もう、ミズキを隠し続けるのも限界かもな？」

「そうだのぉ…… ミズキには辛い事だがのぉ……紫政まで現れ、ここまで事が進めば…もう……まぁ、ミナトが居たら同じ判断をしただろうのぉ……」

「だが、ミナトはもう居ない…… ミズキに耐えられるか？」

「………カカシが居るだろう……それにワシらもな？……サクラ……ここでのワシらの話……他言無用だぞ？」


「……はい……」


私は伝説の三忍である綱手様と自来也様の話を聞きながらミズキさんが里で重要な人物である事は理解出来た……それはカカシ先生みたいに……二人の話も全ては理解できなかったけど、二人がミズキさんを想う気持ちが伝わって来たから……私は大好きなミズキさんの力になりたいと強く頷いた。