第2章 葛藤
明朝、辺りが暗い中、上忍待機室の一室で、シカク、いのいち、カカシ、アスマの上忍の中枢と私たちの掴んだ情報を擦り合わせ極秘で話をまとめた。
「んー、結界班だけでは音式の侵入は気づけない……オレと山中一族の結界術に長けた者を配備させる……上忍・特上・中忍の任務の采配は相談役二人がやってるが……どうする、シカク?」
「……相談役二人の補佐にオレが回ろう……カカシ、アスマ、オレといのいちが補佐に回る分、お前たち上忍にしわ寄せが行くが大丈夫か?」
「ええ、音の残党が何のために結界を解こうとしてるかは分かりませんが、相談役とダンゾウが繋がってるとなると、任務の采配も安心出来ませんからね?」
「高難度の任務は上忍と暗部のツーマンセルで組める体制を取って置く…… ライ、お前は極力、フリーで動けるようにロ班の任務をさばけ…」
「分かりました……それから昨日の夜から私も探知・妨害結界を里に張ってます……結界班との融合は完了してるので、いざとなれば、いのいちさんへ繋げます」
「分かった」
「おい、それじゃあ、お前チャクラの消費が……」
「アスマ、大丈夫……この結界は私の身体に術式を刻んでるのでからチャクラの消費がゼロに等しいの……無意識に流れ出る微量のチャクラを集めてるので……意識を失ったとしても問題なく発動します」
「(龍香の秘術か……)分かった、オレ達も龍香の結界に干渉するぞ?探知度が上がるからな?」
「はい、お願いします、いのいちさん」
流石、シカクさんといのいちさん……的確な指示と暗部との連携…それに相談役への自然な監視……凄いなぁ……私もロ班まとめ上げなきゃ……それから、暫く話し合い、解散した。
「ライ、綱手様が木ノ葉に向かってる!さっき鷹が伝えに来た」
「本当ですか!?良かった……短冊城の崩壊でどうなる事かと……」
「五日後には到着するだろう」
「はい!あ、シカクさん、シカマルくんおめでとうございます」
「あぁ、あの『めんどくさがり屋』がなぁ?」
「ハハッ!いえいえ、シカマルくんは中々の度胸の持ち主ですよ!……では、何かあれば……」
解散後、私はシカクさん話をし、綱手様が里に向かっている話を聞き、笑みを浮かべた……そして、相談役の部屋の前に着くと私はシカクさんと別れ暗部室へと姿を消した。