第2章 葛藤
私は里に戻るとすぐにライトさんへ領域内で得た情報を伝えると手元にある依頼書などを全て確認し、巧みに里が手薄になる様に仕込まれている事に気付き顔を見合わせた。
「……音式での攻撃になると結界班じゃ……増員かけるか……」
「そんな余裕はないでしょう……依頼を断る訳にもいかないし……シカクさん達、上忍上部にこの情報を共有しておかないと……恐らく、秘密裏に里に侵入し、気付かれることなく奪うのが目的でしょう……今は大蛇丸本人は術を使えない……里に奇襲は向こう側に部が悪い……今回はイタチが侵入した時とは話が違う……」
「……だか、サスケだけが狙いでは無いかもしれないぞ?」
「……どういう事です?」
「………大蛇丸がサスケの次に狙うとすれば…お前だろ?ミズキ……?」
「ハハッ……私は私自身で守れるので__ッ!?」
オレ達は気付いた情報で大蛇丸がサスケを奪いに来ると読むがそれ以前にお前も対象に含まれてるだろ?笑って誤魔化しやがって……もう一度、説教が必要か?……ん、誰だ?こんな時間に…… ミズキも気づいたな……とオレ達は近づいて来る二つの気配に口を閉じた。
「入るぞ?」
「………こんな夜中にどうされたのです?相談役のお二人が…?」
「ライが掴んだ情報の報告を受けた……そして上忍への連携の依頼もな?」
「シカクを呼ぶ必要は無い……ライいやミズキ、お前が上忍としてライトと連携し指揮をとれ、これは決定事項だ!」
「フゥ……わざわざ『そんな事』を言う為に早起きされたと言う事ですか……何度もお断りしたはずです、上忍にはならないと……もうお忘れですか?」
「ヒルゼンがいなくなった今、ワシら相談役の意見は重要だ!決定には従って貰う……ミズキ、面を外せ……」
「……火影様不在のこの状況下で強制ですか?……大蛇丸にイタチ、その二人が易々と里に侵入した事により脅威に感じてるのですか?お二人共ご自分の立場に……?」
入ってきた相談役の2人は私に上忍になれと強制してくるか……余程焦ってるんだね……ま、無駄な努力だけどね?少し、悪戯しようかな?と私が面をずらし不敵な笑みを浮かべながら皮肉たっぷりな言葉を伝えると、おー怖っ!!二人は苛立ちながら私を睨み付けてくるから満面の笑みを浮かべ対応した。