第2章 葛藤
私はパパとママが死んだ後、大切な人は命に変えて護ると誓ったのに……近くに居ながら三代目も護れず、悲しみの中、カカシが側に居てくれた……私は何も変わってない……ただ、弱くて……ただ、甘えただけ……ホント、自分が嫌になる……。
「……本来ならカカシがあの時、イタチに殺されててもおかしく無かった…」
「ッ!?」
「………カカシが居なくなったらって考えると………私は木ノ葉崩しの後からカカシに近づき過ぎた……甘え過ぎた……」
「そんなミズキさ____」
「目の前に居たのにイタチの気配に気付け無かった……本来なら直ぐに気付くはずなのに……近付き過ぎてた事に動揺して気付けなかった……先にイタチとカカシが対峙したのも私と一緒に居たから……きっと私はカカシが居なくなれば……きっと何もかもが…どうでも良くなる……里も仲間も……だからカカシは治した……自分自身の戒めのため……そして、今まで通り表と闇で近づかない様に…距離を戻す為に……」
「…違う……そんなの間違ってる…… ミズキさんは何もかも自分のせいにして……自分を隠して……そんなの良くない!!もっと素直に生きて良いんですよ!!もっと、仲間を頼って良いんです!!」
「……サクラ、ごめんね、こんな話しちゃって……ありがとう……アナタはサスケとナルト、2人のバランスを取れる……きっと強くなれる……」
「ミズキ…さん……?」
「ナルトが戻るまでサスケを宜しくね?きっと綱手様を連れて来てくれるから……だけどちゃんと休息は取る事!じゃあ……」
「ッ!?ミズキさん!!誰かを好きになったらいけない人なんて居ないんです!!誰もが幸せを望んで良いんです!!きっとカカシ先生もミズキさんが大切だと思うから!!それに、私もミズキさんが大好きです!」
「………サクラ……サスケ、アナタは幸せ者ね?____どうか、ゆっくり休んで……」
サクラはとても温かくて、優しくて、とても強い子ね……泣き虫なくせに……サスケ、アナタはこの手を離しちゃダメ……こんなに真っ直ぐに思ってくれる仲間がいるんだから……ナルトもそうでしょ?二人と道を違えてはダメ……サクラ、ありがとう……だけど私は……これ以上、誰も失いたくない……失うくらいなら、私が居なくなる方がいい……。